『魔法の言葉』　

　『ポポポポーン』ではございません。期待をされた方すみません。
　魔法の言葉。ストレス社会においてとても便利な言葉たちなのです。それは、「ありがとうございます」、「感謝します」で、この他にもありますが、要するに俗に言う良い言葉たちです。人間関係の潤滑油にもなります。言われて嫌悪感を抱く人は多くはないと思います。
　日々生活していくなかで、苦難苦労があったり、他人から罵られたり批判批評されたり、叱られたり怒られたりします。自分自身もハゲるかと思うくらい悩み、苦しい日々が遠い過去にございました。その時は、ただただ嫌に思えて不満も募ってしまいがちです。しかし、廻りまわって事を考えると、自分が成長できる糧や術になっていることに気付かされます。自分の至らない所を教えてもらっているのです。成長させてもらっているので「ありがとうございます」や「感謝します」なのです。なぜ気持ちの良い思いをしたわけではないのに「ありがとうございます」や「感謝」なの？と不思議な感じではございます。例えば、平田豊生苑の住人さんからしてもそうだと思います。住人さんから何かお叱りをいただくとします。すると、怒られたことに対して勉強していきます。怒られたその住人さんに対してサービスも改善できる様にもなり、叱られたことに対し勉強していますので、徐々にではありますが自分の成長に繋がっていることに気付かされます。こうすぐに気転を利かすのは多少時間がかかりますが、この魔法の言葉たちを何時でもいいので心の中で呪文の様に言います。（本当は音に出して言葉として発する方が良いようです）すると、使うと使わないとでは気転が利かせられる時間が違い、使ったほうが早く気転が利いていきます。なぜ、早く気転が利かせられたほうがいいのか？と言いますと、早く気持ちの良い状態に戻れるからです。いつまでも不満や嫌な思いを背負わずにストレスが溜まらないのです。
　先ほど、住人さんの事が出て参りましたが、御年を召された方には感謝をしていかなければな、と思うのです。長時間接しさせていただくと軽視してしまいがちですが、尊敬の念で、敬う気持ちと言うのを忘れてはならないと思います。今まで生活されてきた計り知れない長い長い時間、私たちにはわからない大変な御苦労と体験があったと思われます（もちろん苦労だけではないでしょうが）。人生の大先輩であり人生の達人でもあり、日本を背負って生きてこられ、この方達が居るから私たちが居るのだと、冷静に考えると思うのです。そう思い、感謝なのです。たくさんの知らないことを教えて下さり、上記に書かせて頂いた事の様に間接的に教えて下さいます。自分はまだまだ小さくヒヨッコで、この様な達人達と日々を送らせて頂ける環境にあるのも感謝なのです。
　『ありがとう』と『感謝』、他人様にはもちろんこの言葉かけをする環境をつくって機会を増やしたいものです。これは自分自身にも言ってあげるのも大切な様です。日々、自分の体は動いています。こう言った仕事をさせていただいているからでしょうか、当たり前ではないことと感じます。そんな動いてくれる体の部分一つ一つに「動いてくれてありがとう、毎日ありがとう」と労うと、その箇所が喜んでくれます。言われて嫌な思いはしないのは体もそうなのですね。ここに書かせて頂いた事を経験させてくださったり、教えてくださった方々、感じさせて頂いた事に感謝です。ありがとうございました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(広報『和進』より抜粋)